耳の病気について
ear
当院では毎回診察時ではありませんが、
治療方針の説明に内視鏡、硬性鏡を使用しています。局所を拡大して詳細にみることが可能です。
中耳炎ガイドラインに沿って適応あれば鼓膜切開 鼓膜チューブ留置を行います。
急性中耳炎は のど鼻かぜに伴って 鼻の奥と耳をつなぐ耳管という管を伝わってウイルスや細菌が鼓膜の奥に入ることが原因でおこります。
一方滲出性中耳炎は鼻の奥にある咽頭扁桃(アデノイド)肥大、副鼻腔炎、鼻炎などが誘因になってまたは本来の耳管の機能が悪いために、耳ぬきがうまくできない状態にあり トンネルに入ったときに耳がつまった感じがする状態よりひどいものです。また急性中耳炎から滲出性中耳炎に移行することもあります。液のぬけにくさには耳の後ろの骨の中にある乳突蜂巣という蜂の巣状の空洞と耳と鼻をつなぐ管である耳管が関係しています。乳突蜂巣は3~4歳ごろまでに旺盛に発育します。
中耳炎について
中耳炎診療で重要なのは痛い中耳炎(急性中耳炎)、痛くない中耳炎(滲出性中耳炎)にしても中耳炎という状態が長く続くと、乳突蜂巣の発育が悪くなってうまく耳の気圧が調節できなくなり 将来的な難治性中耳炎に移行していくことがあるということです。また軽度難聴をきたすことも多いため言語発育にも影響します。
5歳までの中耳炎診療は特に大切です。
急性中耳炎について
急性中耳炎はウイルス性上気道炎(鼻かぜ)出現した後に発症することが多く耳管という鼻と中耳をつなぐ管を介して鼻から耳に主に細菌が移動して発症します。一旦中耳に細菌がはいると、中耳は骨に囲まれており血流に乏しく抗菌薬の移行が悪いため菌が残りやすい状態になっています。
治りにくい中耳炎
治りにくい要因
(反復性または難治性×中耳炎でネットで検索すると他にもでてきます)
お母さんがたにはいろいろ治療しているけど いつまでかかるのであろうと思われる方もあろうと思います。
1980年代までは,小児の急性中耳炎には抗菌薬がよく効いていました.
現在は0歳では3割、1歳では2割5分、2歳では2割程度が鼓膜切開などの外科的処置を加えても急性中耳炎の治療に1か月程度かかるという報告があります。
なんとなく微熱が続いたり、くすぶっている状態が続くことが多いです
特に2歳以下は治りにくい中耳炎をおこしやすいです。
滲出性中耳炎について
滲出性中耳炎は 急性中耳炎後に炎症が治まって中耳の中に液体が残るもしくはもともと耳管という中耳の圧を調節する鼻と耳をつなぐ管が調子が悪い(耳管機能異常、)副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、鼻の奥にある扁桃腺であるアデノイド増殖症など原因が多岐にわたります。