風邪(ウイルス感染症)と細菌感染症
Virus
ウイルスに特効薬はありません(インフルエンザ ヘルペスウイルス群を除く)
抗生物質は効きません。
細菌には抗生物質を使用します。
こどものかぜの90%はウイルス感染症で抗生物質が全く効きません。
ウイルス感染症の一部に高熱が継続するものがあり 検査キットが発売されています
インフルエンザウイルス RSウイルス アデノウイルス ヒトメタニューモウイルス
などです。
インフルエンザとヘルペスウイルス群(水疱瘡 帯状疱疹)のみウイルスの増殖をおさえる
るくすりはありますが、一旦増えてしまったウイルスをなくす薬はありません。
ほかのウイルス感染症は特効薬はなく体力(免疫力)で治すことになります。
「ウイルス感染症」の多くは、 個人個人の免疫力により治癒まで経過は異なりますが、概ね、数日から10日前後で改善することが多いです。
上気道から下気道に進行して、ウイルス性気管支・ウイルス性肺炎になった場合、脱水、経口摂取低下、呼吸状態などから入院することがあっても点滴、加湿などで手助けして体力(免疫力)で治すことになります。
風邪(ウイルス感染症)の序盤で前医の薬が効かないと言われるかたがいますが、薬は症状を和らげるもので、自然経過で悪化しているのです。
そのため、重症になるウイルスはワクチンをうって免疫をつけるものもあります。
ウイルス感染症が長引くと(4〜5日目以降)細菌感染症が合併してくることがあります。
こちらは抗生物質を適切に使用しないと悪化する一方になります。
したがってたとえばウイルス性肺炎で入院する頃(4~5日目以降)には採血結果によっては二次感染(細菌感染)を疑って抗生物質を投与することもあります。
予防的に抗生物質を内服していてもむしろ免疫をつかさどる腸内細菌を減らしてしまうこともあります。
抗生物質でかぜや細菌感染が予防できるなら、抗生物質を1年中内服していればよいことになります。
採血(主に白血球 CRPで判断)を行って、細菌感染症かウイルス感染症か大まかに区別を行い、細菌感染症があれば原因を同定する必要があります。
急性中耳炎は92%が細菌が関与していますので軽症以外は抗生物質が必要です。
熱に対して適当に抗生物質を投与した場合、熱が下がればどの期間抗生物質を投与したらよいかわからなくなり、不完全に病気が治って、菌が抗生物質に対して変化して効きずらくなります(耐性)
ウイルス感染症でもアデノウイルスは白血球 CRPが上昇することもあります。
- CRP 0.4mg/dl以下 正常
- CRP 0〜2 ウイルス感染症の疑い
- CRP 2〜5 ウイルス感染 細菌感染症
- CRP 5以上 細菌感染症 CRP 10以上 抗生剤点滴が必要なことが多い